英語を勉強していたはずが、業務の専門性まで身につく。完全オーダーメイドの英会話。
世界全域に事業を展開する本田技研工業株式会社。その人事労務機能も世界を舞台にした活躍を期待されるようになり、VERTEX ENGLISH(ベルテクス・イングリッシュ)を採用し、人事部員の「業務で使える」英語力強化を進めています。
「海外でも活躍できる人事労務人材の必要性が高まり、英語環境における専門業務遂行能力をより実践的に高めていける施策を検討していました」と話してくださったのは、人材開発課チーフの小澤様。VERTEX ENGLISHを採用した決め手は何だったのか、採用してどんな効果があったのか、お話を伺いました。
本田技研工業株式会社 人事部人材開発課チーフ 小澤 優太様
専門性英語力強化に向けた実践的な学びをもとめて
-まずは、本田技研工業株式会社人事部が英語力の強化を進めようとした背景を教えていただけますか?
組織のグローバル化が進んでいく中で、グローバル本社である日本が英語力を強化していく必要があり、特に人事部は、従業員の英語学習を推進する主管部門として、率先垂範となるよう英語力強化を実践していきたいと考えておりました。
一方で、ひとくくりに英語力と言っても一般的な会話力だけではなく、専門業務を遂行できるHR特化英語力が必要です。この専門性英語力については、通常の英会話レッスンではなかなか身につけることができません。
-具体的に、人事部でどのような英語力強化の方法を検討されたのでしょうか。
「人事の専門性と紐づけて英語力を強化していく」というのが検討における重要ポイントでした。市場をみてもそのまま購入して使える我々の希望に沿った専門性英語学習プログラムを見つけることができず、であれば自分たちで開発しよう!ということになりました。また、そのプログラムの開発と成果の検証次第で、将来は他部門への展開を視野に入れています。
そして2018年にVERTEX ENGLISHのオーダーメイドカリキュラムとマンツーマンレッスンをトライアル実施し、さらにHR専門性強化についてプログラムを進化させながら、現在の「HR業務特化英会話プログラム」となりました。
人事部内の希望者の中から毎年10名を選抜し、それぞれの英語力に応じてBasicとAdvancedの2つのコースに分かれ、半年間のレッスンを受講してもらっています。
VERTEX ENGLISHを採用した2つの理由
-そのプログラムの開発/提供パートナーとして、VERTEX ENGLISHを採用した理由は何でしょうか?
この「HR業務特化英会話」を構築する際に、VERTEX ENGLISHを選んだ大きな理由は、
① 業務に合わせたカリキュラムを開発するカスタマイズ力
② 専門性に踏み込んだ研修に対応できる講師の質と柔軟性
この2つです。
① 業務に合わせたカリキュラムを開発するカスタマイズ力
-まず、業務に合わせたカリキュラムを開発するカスタマイズ力、という点について詳しくお聞かせください。
「HR業務特化英会話」という施策を実行に移すためには、人事の専門性を組み込んだカリキュラムを開発する必要があります。VERTEX ENGLISHの特長である、業務に特化したオーダーメイドカリキュラムは、そのニーズに応えてくれるものだと思います。
ビジネス英語と銘打った研修はありますが、多くは会議の進め方や、ビジネスメールの書き方といった一般的な内容で、専門業務に最適化されたものではありません。
VERTEX ENGLISHは、「どういう英語を学ぶか」を検討する際に、人事領域の業務や目的をコンサルタントの方がしっかりヒアリングして下さいます。ビジネスのプロであるコンサルタントが業務を理解し、実際に英語を使用するシーンを想定してカリキュラムの枠組みを決めた上で、英語のプロである講師がそれを一回一回のレッスンに落とし込んでいきます。それにより、実際の業務の内容に沿っていて、なおかつ英語学習の要点を押さえたカリキュラムを作ることができたと思います。
また、企画検討から振り返りまで、我々研修企画チームとの連携がしっかりとられており、受講者のニーズを日々確認している我々の要望がきちんと研修の内容に反映され、受講者が本当に必要としている英語力の習得につながっています。
このプログラムの特長となっている試みとして、合同セッションというものがあります。普段のマンツーマンレッスンとは別に、研修の中で定期的に受講者が集まり、レッスンの成果を見せる機会になっています。
Basicコースでは中間と最終の2回、英語でのプレゼンテーションを行います。このプレゼンテーションでは、受講者自身が行っている業務や、自ら勉強した人事に関するトピックスを発表してもらいます。Advancedコースでは、1ヶ月に1度、人事に関するテーマを選んで英語で公開ディスカッションを行います。10名の受講者のほかに、駐在経験のある人事マネジメントや海外から日本に駐在しているメンバーが参加し、考え方、視点の違い、経験の共有がすべて英語で行われます。
自分の専門分野について英語で考え、英語で話す機会となっており、人事の専門性を英語で発揮するというプログラムの目的に対して重要な役割を果たしています。受講者にはプレッシャーがかかるイベントですが、VERTEX ENGLISHの講師の方々の手厚いサポートがあり、セッション後に詳しいフィードバックも頂けるので、やりがいを持って臨んでもらえています。
合同セッションには講師と共にVERTEX ENGLISHのコンサルタントにもオブザーバとして参加して頂いており、受講者の学習の進捗を確認し、プログラム全体を改良していく材料にしています。
このように、専門性を実際に発揮する場を持つなど独自の英語研修を一緒に作ってくださるカスタマイズ力がVERTEX ENGLISHの採用を決めた理由のひとつです。
② 専門性に踏み込んだ研修に対応できる講師の質と柔軟性
-もう一つの、専門性に踏み込んだ研修に対応できる講師の質と柔軟性、という点はいかがでしょうか。
このような専門性に特化した英語研修を実施する上で、もう一つ重要なのが実際にレッスンを行う講師の方々です。講師の方々は人事の専門家ではないので、最初はやはり人事業務知識のレベルに対する心配がありました。
しかし、歴代の受講者からは、
「講師の方がしっかりと私たちの業務を理解していて、人事の専門知識についても熱心に勉強してくれている」
「質問に対しても聞いたことだけではなく、私たちの仕事ではどういう言い回しが良いかなど、人事の業務を踏まえたアドバイスをもらえる」
という声が寄せられており、講師に対する信頼は絶大です。
VERTEX ENGLISHは、最初の年にトライアルとして実施した上で、翌年からの本採用を決めています。トライアルを通じて、講師の方々の質と柔軟な対応力を確認できたことが、本採用につながっています。
VERTEX ENGLISHの4つの効果
-実際にVERTEX ENGLISHを採用してみてからは、何か変化はありましたか?
「HR業務特化英会話」を通じて、以下の4つの効果がみられました。
① 英語だけでなく、人事業務の知識も深まった
③ 継続的に学べるようになった
④ 英語力の向上が実感できた
⑤ 英語を話すことへの自信がついた
-それぞれ具体的にお伺いしてよろしいでしょうか?
① 英語だけでなく、人事業務の知識も深まった
英語力だけでなく、人事業務の知識が深まったという声が多かったです。当社が使用しているVERTEX ENGLISHのテキストには、海外での人事業務で実際に起こりうる状況を想定したケースが組み込まれています。
受講者からは「普段の業務の中では、なかなか携わることのない人事領域のことまで考える機会になった」という声が上がっています。人事の専門性も高めることができるという点で部内でも好評で、若年層の応募増に繋がっています。
-それは当社としても嬉しい効果です!テキスト内容は常にブラッシュアップし続けております。今後も英語力はもちろん、業務知識の向上にも貢献し続けます!
② 継続的に学べるようになった
ここまで脱落者が一人も出ていないというのも嬉しい事実です。
VERTEX ENGLISHは、週2回のマンツーマンレッスンを半年間、加えて合同セッションも行う、決して楽ではない研修です。しかし、講師の方々のサポートのおかげで、これまでの受講者全員が修了しています。
学習を継続するための方法が工夫されているのは、VERTEX ENGLISHのメリットの一つです。業務の繁忙期にも配慮して柔軟にスケジュールを組んでいただけるので、無理なく学べる環境が作れました。レッスンも講師がオフィスに来て下さるか、オンラインで受講できるため、移動の手間がかかりません。これは、受講者の負担を大きく減らすことに繋がっています。
さらに講師を各受講者の担当制としているため、同じ講師に進捗を継続して見ていただけるため、受講者により的確なフィードバックをして頂けます。
-受講者の皆さんの実際の声には、どんなものがありますか?
「講師の方がすごく親身になり、くじけそうな時も励ましながら勉強をサポートしてくれた」という声が多くありました。受講者が講師の方と良好な人間関係を築けている事も、学習が継続できる要因だと思います。
複数年にわたりプログラムを実施していますが、前年の講師のノウハウが次の年の講師にきちんと引き継がれ、私たち研修企画チームと講師との連携をサポートする体制も機能しています。
③ 英語力の向上が実感できた
自分の英語力が向上したと実感できた、という声も上がっています。
当研修では、受講前と受講後に英語のテストを実施しております。4技能(リスニング、スピーキング、ライティング、リーディング)を、CASECテストと講師によるテスト、2つのテストにより効果測定をします。各自のテスト結果についても講師から詳しくフィードバックしてもらえるので、「自分自身のどこがレベルアップしたかしっかり認識できる」という声がありました。実際に4技能の平均スコアは2年連続で向上しています。
確かに英語力が向上していると実感できることが、受講者のモチベーション維持につながっているようです。
④ 英語を話すことへの自信がついた
研修をきっかけに受講者が臆することなく英語を話すようになったのも効果のひとつです。日本で業務をしていると英語を使う場面は限定的です。しかし、当研修を通じて英語を話す機会が増えた分、英語を人前で使用することに苦手意識がなくなっていくようです。また、今習っている英語をそのまま仕事で使えるということから、特に合同セッションでは受講者はみな積極的に発言をします。
研修全体にわたり、英語で考えながら自分の言葉で話す練習を積んだことが、英語を話す自信につながっているのだと思います。
講師の方がカリキュラムや業務をしっかり理解されている上で英語を教えていただいているので、「英語を話すことへの自信がついた、もう英語は怖くない」など、受講者からは嬉しい声ばかりが届いています。
VERTEX ENGLISHで主体的に英語を学べる環境を用意したい
-では最後に、今後人事部では英語学習をどのように進めて広げていきたいか、お聞きしてもよろしいでしょうか?
英語力の重要性は今後さらに増していくと考えています。ますますビジネスのグローバル化が進む上、コロナ禍においては出張ができず現地へ赴いて業務を取り廻すより、オンライン会議ツールを使用してグローバルビジネスを回すことを余儀なくされています。日本で業務を遂行していても、海外とのコミュニケーションがより身近になり、英語を使用する頻度も高くなると思います。そういう場合、対面ではないため、身振り手振りや雰囲気に頼ることが難しく、言いたいことを正しく言葉で伝えられるということが重要になってきます。
人事部としては、HR業務特化英会話を継続し、部内で英語学習の輪をさらに拡げていきたいと考えています。人事部の従業員が、より主体的に「英語を学ぼう」と思える環境を整えていきたいです。また、このプログラムの成果をより多くの従業員の皆さんにも提供したいので、今後は他領域・他部門への展開を検討していきます。
-社内の英語学習環境を整えていく中で、今後VERTEX ENGLISHに求めるものはありますか?
HR業務特化英会話プログラムは、2018年のトライアルから現在の形になるまで毎年改善を加え、学習効果の向上を図ってきました。引き続き、専門性強化に向けたカリキュラム構成、講師の方の親身なサポートをお願いしたいと思います。また、「専門性x英語力」という切り口で、ユニークな学習方法や新しいアイディアがあれば、ぜひ一緒に議論させていただきたいです。
-当社としても去年より今年、今年より来年と、よりサービスの質を高めていきたいと思います!本日はありがとうございました。
